Realtime Realistic
Rendering

98/03/24(火)  − Realtime Realistic Rendering − 写実性&スピード

 最近忙しくてあんまり何もできてなかった。 なんかこのページにも最初の一回以外何も書いてなかったので、久々に更新。

 去る3/15の日曜日、3D Fellows Conference'98が東京都調布にて開催された。 生粋の3D野郎達が一同に介し、日頃から練り込んだ己の技術、アイデアをデモやプレゼンテーションで発表したのである。 こんな機会は今までに無かったため非常に期待していたのだが、予想をはるかに上回る充実度だった。 当日は約25名が参加、実際に発表したのは10名程度だっただろうか。 発表された内容はどれも興味深く、3D野郎魂をこれでもかと刺激されるものだった。
 当初私はこの日のために新しいデモを製作するつもりだったが、 その前後から非常に多忙な毎日を送っていたため、実現できなかった。 仕方がないのでglclockの最新バージョンを持参し、さまざまな特殊効果を簡単に説明するに終った。 まあglclockはそこそこ受けが良かったので幸いだった。 しかし、他にいくつかアイデアが浮かんでいたにも関わらず、 コーディングする暇がなくて出すことができなかったのは残念である。 これはまた次の機会でということにしておこう(次には時間ができるという保証はまったくないが...(^^;;)。

 作成したいものとは、 「リフラクションマッピングと環境マッピングを 使用した、リアルタイムでリアリスティックな水の表現」がまず一つ。 もう一つは、 「シェーデイングと環境マッピングを少々応用することで 実現できる(はずである)さらにリアルな映り込の表現」である。 これも無論リアルタイムでだ。
 リフラクションマッピングとは、 環境マッピングと似た考え方で、 視線を物体表面で屈折させ、 そのベクトルからテクスチャ座標を計算してマッピングする手法である。 環境マッピングと同じく 疑似的な方法ではあるが、うまく使えば アルファブレンディングによる半透明とはまたレベルの違う リアルな半透明を表現できる(屈折を表現できるのだから当然だ)。

 次に、「さらにリアルな映り込み」について、少し説明しよう。 一般に鏡面反射係数は、視線と物体表面との入射角が 大きくなる程(視線が物体にかすめるように鋭角に入る程)大きくなる。 ちょっとイメージが湧かないかも知れないが、こんな経験はないだろうか。 それほど光沢のない素材なのに、 かすめるように斜めから見つめると、 まるで鏡のようにくっきりとした映り込みが見えるという...。 通常これはリアルタイムレンダラで行うような表現ではない。 しかし、拡散反射や鏡面反射のシェーディングモデルと環境マッピングを応用することで、 それほどパフォーマンスを落とさずにかなり忠実に再現できる(はずである(^^;)。 方法はとっくに練れているので、後はインプリメントするだけだ。
 次の 3D Fellows Conference(おそらくは半年後)には是非出したいものである。